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青春の味

自転車で信号待ちしてたら、後ろに乗った花種さんが横を指して
「パパって昔毎日毎日毎日毎日、あのお店でごはん食べてたんだって〜」
と言うので見ると松屋さんでした。それで知り合った頃、バイト帰りの深夜1時頃に280円(くらいだった気がする)の豚丼をほんとに毎晩毎晩ひょーさん食べていたなあ〜。ごくたまにオリジン弁当の海苔弁お持ち帰りの時もあったなあ〜。ひょーさんのうちには30センチくらいの折りたたみテーブルしかなくて冷蔵庫にはいっつも生茶2リットルペットボトルと三連パックのヨーグルトだけ入ってたなあああ〜。あの頃ひょーさんは絵描きになりたいと言っていて部屋にはパネルがいっぱいあって、でも朝から晩までバイトにあけくれていたなああああ〜。あの部屋狭いのに安くもない家賃だったんだよなああああ〜と、走馬灯のように思い出したんでした。11年前のことでその3年後くらいには結婚したので、思えばあの頃がわたしたち夫婦の青春だったのかもしれないです。
「たねちゃんもパパと今度行きたい。」と花種さんは言いますが、パパはもう一生分食べたからいいっていうんじゃないでしょうか。