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人生はながい

来年は小学生になる花種さん。最近は就学にむけて◯◯は出来ていたほうがいい、とか◯◯力を伸ばしておこう、とかそんな話が園でも多くなってきた。相変わらず集団生活に向うのがしんどそうで、一進一退。朝、門の所で何度も何度もタッチして、一旦歩いて行って戻ってきて、また何度もタッチする。「だいじょうぶ、だいじょうぶ!」と言うと神妙に頷いて教室に向っていく後ろ姿、切ないです。
この先周りと足並みそろえなきゃいけないよ、って言われることがもっともっと増えてきて、彼女のしんどさも増えるだろうなあと思う。それを受け止めることも、きっと幼い頃の大切な体験なんだろうとも思う。そう思っているんだけど、固い背中を見送っていると何度でも心配になってしまうわたしなのです。
家に帰って「嫌なこと忘れちゃうくらい、好きなことがたねちゃんに見つかればいいな…」と言ったら、ひょーさんに「見つかるに決まってるじゃん。人生こんなに長いんだから。」と言われた。それで本当そうだよね、と思った。
ひょーさんは教育信念とか全くなく、通う園や学校に関心もなく、なんでもいいってスタンスすぎてコノヤローとも思うけど、ただ花種さんの生きてく力を信じてるんだなあとこんな時に感じる。どんな環境だろーが折れずに伸びゆく花種さんの中のなにか。そんな何かがあるってことを疑うことなく信じてる。根拠はなく。
そーいうとこがこの人すごいなあと思うし、自分は小さいなあって思うし、結局ひょーさんが正しいよなっていつも思う。