k_86

ひっくり返ったヘソ

朝から身体は重いしダルいし、目の前でバスは行ってしまうし、診療まで2時間待つし、ぐったり。でもお腹の中で動いてる赤んぼのちいさい手の影を見たらほーんと全てがふわ〜と多幸感に包まれてった。赤んぼが、出てくるまで今がちょうど折り返し地点。順調にいけば冬にわたしたちは4人家族になります。
「赤ちゃんがいたら騒がしくて大変なんだよ」としたり顔で花種さんは言う。「ここにもう一人増えたらた〜いへんそう…」と喧嘩してるわたしと花種さんを見て、ひょーさんは言う。大荷物をベビーカーに乗せて赤ちゃん抱いてあやしながらバスに乗り込む見知らぬおかあさんを見て、あの感じをもう1回わたしもやるんだあ…と思ったりもする。子育ては思ってたのと全然ちがったし、わたしは全然優しいおかあさんになれなかったし、今でも自分本意に生きているし。もしかしたら未来には想像も出来ないくらいの苦悩や哀しみだってあるかもしれない。人を生んで育てるって予想通りになんていかないことだよなあ、大変なことだよなあって、改めて感じて胸がシン…となったりもする。でもわたしたちみんな冬を待ち遠しく思ってて、腹の中にポクポク動いてる小さい人がいることは、ただただ、きぼうでしかない。きぼうだよ。
花種さんとお風呂に入ったら「ママ、ヘソが…」と絶句された本日。ついに平面を通り越してひっくり返ったよヘソ。腹は日々膨れています。