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創作のせめぎあい

花種さんの創作ばなし。
書くだけじゃなく電車やバスの移動中やお風呂の中で、即席で考えて語ってくれるのは嬉しんだけども「つぎママね」と順番でわたしも披露しなくてはいけないのが大変。そして途中で割り込んできてはなしの展開を指示してくる不自由さがまた大変。
今日もバスで『オオカミ流れ星をみにいく』というはなしを考え話していたら「そこに種ちゃんもきたのね」と自分を登場させてきた。森の中に透明のテントを張って流れ星を探すオオカミのはなしだったのですが、「寒い夜だったのでオオカミは焚き火をおこしてお湯を沸かしてお茶をいれました」と母が語ると「種ちゃんもなんか飲むのね。ジドウハンバイキで買って来たのね」と言い出すから「いやいや、森の中にジドウハンバイキないから」と言うと「じゃあコンビニで買ってきたのね」とことごとく母の描く方向性と違い過ぎる…。「じゃあ森の屋台の飲み物やさんを登場させようよ…」と提案すると「いいよ」と。気を取り直し「レモネードと温かいお茶と温かいコーヒーがあります…」と言っていると「種ちゃんココアね、大きいサイズね。絶対大きいサイズね」って。なんでお話の中でまでわたしたちは現実と変わらぬせめぎ合いをしてるんだろう、と不毛な気分になった朝。