K_1028-83

祖母の梅

恒例の梅取りで、長野の祖母の家へ。おじさんと父と母とひょーさんとわたしと花種さんと樹根、みんなでがんばって3本の木に実った梅をとった。今年、祖母はいなくなってしまったけど、この家に来て、この庭にたって、梅をとっていると祖母の漬けた梅の味やいたずらっぽく笑う顔や、嘆いてる顔や、そんなものが自分の中から湧き上がってくるのを感じた。花種さんには残ると思うけど、小さな樹根には残らないだろうと思う祖母の記憶。だけども仏壇に手を振って「ひいばあ、ばいばい」と言う樹根を見て、記憶には残らなくても、こうして毎年梅とりに来ることで、何かがきっと彼の中にも残っていくんじゃないかなあ、と思ったりした。