バターは花種さんのことが大大大好きだったから、花種さんの部屋の前の庭を掘った。バターを可愛がってくれた人たちも来てくれて、春の花をたくさん摘んで、穴の中にふかふかの、花のベッドみたいに。たくさんの手紙、花種さんと並んで座ってる写真、最後に食べたごはんの残り、好きだったりんご。全部一緒に、目を瞑ったバターを花種さんの枕カバーで包んで、ずっと花種さんに抱っこしてもらってるみたいに、安心して眠ってね。

バターが眠った場所の上にはユスラウメの苗を植えたよ。この木が育って、いつか花種さんの部屋の窓まで伸びたらいい。窓を追い越したらいい。ユスラウメはバターの木。見守ってね。おやすみバーちゃん。