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飛びこえて

花種さんの学校で「夏の祝祭」というのがあり、親も見たければ行っていいというので見に行く。七夕の飾りを校庭に集めてぐるりと囲んで演奏したり歌ったり踊ったりした後、火をつけて。燃え上がる火の上を子供達が好きに飛びこえてくという。学校は高校まで一緒なので、「さあ、どうぞ〜!」と言われて、高校生の少年少女がターン!と走ってってはパン!て飛びこえていく姿がなんとも眩しく頼もしく。火が少し小さくなってくると、小学生の子達もつぎつぎ飛びこえてく。ほんとに小さく小さくなってきたら2年生1年生の子達も上級生と手を繋いで飛びこえたりして。花種さんは何度か「行く?」と誘われては首を振っていたけど、もうほとんど消えたころに先生と手を繋いでまたぐように飛んでいました。
小学生になって3ヶ月。絆が芽生えたり衝突があったり、笑いも涙も喜びも悲しみも、子供の世界は目まぐるしそうだ。見守るこっちも嬉しかったりハラハラしたり、「まったくもう。うちの子大丈夫かね」なんてみんなそれぞれ思っているんだけど。でもきっと、大丈夫なのかもね、と思った。昨日今日明日明後日。子供はその日その日の自分を飛び越えて成長してく。高校生になった花種さんはどんなだろうか。クラスの子達はどんなだろうか。今は想像もできないけど、火を軽々飛びこえてくだろーか。そんな姿が見れたらいいなあ。