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春がくるんだ

雛祭りの日は今年度最後の花種さんのクラスの親の会。一年を振り返り、子供たちそれぞれの成長の様子を先生を囲んでたっぷりと。話しを聞きながら、改めて一年を思い返す。花種さんが強く持っている彼女らしさ。不器用さ、繊細さ。すべてを信じて見守る。それが彼女にとって一番の力になる。そう頭でわかっていても日々の中ではなんでよ!とかもう!とかそういう気持ちが生まれてしまうわけで、母親的孤独が高まりそうになるわけで。わたしがついそうなってしまいそうな時に先生やクラスのおかーさんたちの存在にどれだけ救われたか。子供を信じぬくっていうのはハードなこと。わたしには1人ではとてもやり遂げられないくらいハード。つい我慢できず手を出し口を出し、自分が安心できる範疇に花種さんを置こうとしてしまいたくなる。でもそれはきっと彼女に必要なことではないはずだから。

くじけそうな時、心折れそうな時、家族じゃない誰かが、花種さんのことを想い信じてくれているっていうことが、わたしの信じる力をささえてくれた。

そしてわたしも母として人として少しだけ成長したんじゃないかと、子供を産んでから初めて思えた一年間だった。

庭の蕗の薹が芽を出しはじめた。さっそくてんぷらにして家族で食べた。春がくるんだ。